SLGP新生

Wraith Rossini

2009年11月18日 00:05


突然のSLGP中断宣言から約4ヶ月。

競技存続を望む声は多かったが、カリスマ的主催者が一手に仕切っていたイベントを誰かがそのまま引き継いだとしても後継者が何らかの事情で投げ出すことになれば即座に瓦解することは目に見えていた。
そこで長い話し合いの末に各チーム代表が選んだのは、誰かが欠けてもSLGPが存続できる参加者による運営グループの設立。


食い違う主張をすり合わせ、細かな疑問を解消し、議論と検証と打ち合わせを重ねて時は流れる。11月14日、ついにSLGPは復活した。


復活したSLGPでは2ヒート制を導入。これは参加するすべてのレーサーが必ず2回ずつ出走するシステムで、より多くの参加者に表彰台へ上るチャンスを与えつつ、巨大化したイベントを1日で開催できるようにシェイプアップする意味合いも持つ。と、俺は解釈している。

このシステムでは第1ヒートの結果に応じて第2ヒートのグループを編成する。第1ヒートで1位だった者のみを集めたAグループ、2位だった者のみのBグループ、3位だった者のみのCグループ……といった具合だ。要するにレベルが近いレーサー同士で戦うように第1ヒートの結果で振り分けされるワケ。

レースの見方を凄くおおざっぱにいうと
“1ヒート目の順位と2ヒート目の順位を合計した値が小さいほど速い”
“第1ヒートで3位以内に入らないと表彰台に乗れない”
というコト。

ちなみに現時点での付与ポイントは写真のようになっている。2010シーズンでは多少A組とB組のポイントが増加するかもしれないが。


前置き終了。

新生SLGPの記念すべき初戦はボートレース。ここのところ当日ぶっつけ本番ばかりだった俺としては珍しく、3日間で合計2時間ほど練習できていた。普段と比べればだいぶマシだが、優勝候補筆頭のタイムは27秒を切っており、ベスト10は27秒台前半で埋まっているというのに俺のタイムはようやく 28.2秒台。まともに勝負できるかもかなり怪しいがレースはタイムだけで決まるものではない。

本番のプレッシャー、SIMの重さ、複数のマシンが一斉に飛び出すスタート直後の混乱。明暗をわける要素はたっぷりある。冷静に自分のペースで走ればチャンスは必ず見えるハズ。

俺としんさんは第1ヒート最終組、27.2秒台を叩き出していたしんさんのバックアップに回るつもりだった。

……スタートするまでは。
ラグで航跡が乱れたこともあり、スタート直後によりによってしんさんと接触。間髪いれずに一瞬スロットルを抜いて冷静に体勢を立て直し、しばらく並走する。いくつかコーナーを回り俺が前に出た。

「ごめん、しんさん。このまま逃げる」
ヘタにしんさんにラインを譲って二人とも抜かれた日にはマヌケ極まりない。俺はそのまま逃げ切ることを選択した。何度かラグでヒヤッとすることこそあったものの回避。先行したQちゃんは逃がしたが2位でB組確定。しんさんも3位でC組に。ゆうさんもB組進出を果たしていたため、うちのチームは3人とも表彰台に上れるポジションにつけられた。

第2ヒートはアルファベットの逆順で行われるので、ラフスカのトップバッターはしんさん。スタート直後の混乱に巻き込まれ必死で追い上げるも5位でフィニッシュ。リカバリーが大変なボートだけにスタート直後は本当に怖い。

1st : Sayoko Kumaki ( 213.856800sec / 7lap ) finished
2nd : Saburou Jinn ( 214.241400sec / 7lap ) finished
3rd : kanetsugu Scharfberg ( 217.420700sec / 7lap ) finished
4th : kintel Strom ( 221.983300sec / 7lap ) finished
5th : Sin Nagy ( 226.418500sec / 7lap ) finished
6th : Ako24 Whiteberry ( 230.323200sec / 7lap ) finished


続いてゆうさんと俺の出番。順調にスタートを切ったゆうさんを後ろから援護する形になった俺は、ひさみさん、すみれさん、じゅーこーさんといった面々と2 位を争う。重いラグで巻き戻りも頻繁に発生する中、刺されかけては抑え込み、抜いては抜き返され、そんな熱い駆け引きが繰り返され残り2周。第1コーナーでひさみさんを抜いて2位に浮上するもやや膨らんでしまい、すぐに抜き返され再び追うハメに。徐々に間合いを詰めはしたがギリギリで逃がしてしまった。

だが、ゆうさんはトップでゴール。2位で表彰台に上がることが確定した!

1st : yuu33 Memel ( 272.666000sec / 7lap ) finished
2nd : hisami Kanto ( 279.412200sec / 7lap ) finished
3rd : Wraith Rossini ( 280.499300sec / 7lap ) finished
4th : jyukoh Doobie ( 281.336500sec / 7lap ) finished
5th : sumire Papp ( 283.129900sec / 7lap ) finished
6th : kayo Eel ( 285.874000sec / 7lap ) finished
7th : Cipher Ivory ( 292.650100sec / 7lap ) finished


……やっぱりね、レースは面白いよ。
SLGPが休止してしばらくSLにインしてもぽっかり穴が空いたようだったけど、大舞台で鎬を削り合うことほど楽しいことはそうそうない。チームメイトと共に臨めるならば是非もない。

SLGP復活に協力してくれたみなさんへ、何よりの感謝を。
特に話し合いが停滞しかけてから強力なリーダーシップを発揮してくれたのぶさん、多忙な中各グループとのとりまとめに奔走してくれたしんさんにThx!

そしてゆうさん、初のSLGP表彰台おめでとう!
yuu33 Memel、その名こそは我らが誇り。
イベント